嘘つきは恋のはじまり
それからしばらく一条は笑い続けたのだった――――
『ほんと、お前って飽きねぇな』
目に溜まった涙を拭う一条
すっごい殴りたい
今、めちゃくちゃコイツ殴りたい
私は顔を赤くしながら、プルプルと拳を震わせた
『わ、悪かったわね!!...どーせ私はこんな事くらいで顔を赤くするような女ですっ!!!それが嫌なら別の女の子としろ!!このド変態っ!!』
もー許さんコイツ!!
なんなのっ!!人の事バカにして!!
私は力いっぱい一条を押しのけた
『どこが王子よ!!この鬼畜男っ!!!』
私は大声でそう言い残すと、全速力で屋上を出た