嘘つきは恋のはじまり
「よー!!そーうたっ!!」
俺は屋上から降りると、能天気な声に呼び止められる
『んだよ優輝』
「いーやいや、お前が珍しくニヤニヤしながら歩いてるもんだからよ~」
目の前には、茶髪の見る限りチャラそうな男がいる
明石優輝
俺のガキの事からの友人で、"本当"の俺を知ってる奴
『いや、面白い奴見つけてよ』
俺は先程の事を思い出し、ブハッと吹き出した
「へーぇ、珍しい事もあんだな。お前が女関係で笑うなんてよ」
優輝は、ほおほおと頷きながら、俺の肩をたたく
「なになに、新しい彼女??今度紹介しろよ~」
『いや、彼女じゃねえよ』
俺は面白がる優輝を見ながらそう言った
「はっは~ん、さては惚れちゃったね奏太クン!聖涼のプリンスがそんなんでいーのかよー」
『うるせぇよ』
ちょっとイラッとくる言い方をする優輝
けど悪い奴じゃない
俺の性格を理解してくれるダチでもあるし
「全部お前に女の子いっちゃうもんな~!羨ましいぞコンチキショー!!」
『俺は女に来いだなんて言ってねぇ』
俺はムッと口を尖らせる
別に俺は女に来いなんて言ってねぇし
そもそも女に興味ない