嘘つきは恋のはじまり
毎日毎日うるさい女子達にうんざりしてた
そんな時、"アイツ"がひょっこり現れたんだけど
『ごめん、ちょっと急ぐから』
俺はさりげなく女子達をどけると、優輝の元へと向かう
「やあやあお疲れさん!!今日もすごいモテモテッぷりで羨ましい」
『嫌味か』
にやにやと嫌みったらしく笑う優輝
「そういえばお前2組の斎藤あかねに告られたんだって??マジ羨ましいなお前~!!」
『誰だソイツ』
優輝が肘で腹を突いてくる
「お前しらねえのっ!?この学年でけっこーモテる女子だぜ?狙ってる奴も多いんだぜ~」
羨ましい~!と愉快そうに笑う
『しらね。俺全部断わってるし』
「相変わらず女嫌いだな~ちょっとくらい構ってやれよ~」
『生憎きゃあきゃあ寄ってくる女子は嫌いなんだ』
そんな事を言いながら歩いていると、ふと優輝が一組の教室の前でとまる
「ほら、あの子なんて可愛くね??永威咲菜!!可愛いし性格さっぱりしてるし、けっこーモテるらしいぜ」
と、優輝が指差すのは
アイツだった
「俺案外タイプだな~...あの子くらいじゃね?お前にきゃーきゃー言わない女子って」
『....そうだな、アイツはほんとおもしれえよ』
「....っは!?お前永威の事!?」
『あ”??』
俺が興奮する優輝をじろっと睨みつけると、優輝はぴたっと黙り込む
目線の先には、楽しそうに友人と話す永威の姿があった
「なになにお前!!いつのまに永威サンと仲良くなってんの!?」
『ちょっとな』
俺は悪戯っぽく微笑んで見せた