嘘つきは恋のはじまり
『汚い手で触んじゃねーよカス共がぁッッ!!!』
不良に触れられそうになったその時―――――――
私は自分でも女とは思えないと言うほどの回し蹴りをした
ガンッッ!!という鈍い音がその場に響く
「「んな....っ!!?」」
『一人によって集ってんじゃねぇ!!失せろッ!!』
私は思いっきり不良を睨みつけながらそう叫んだ
「っち....!!調子こいてんじゃねえぞ!!」
だが、懲りずに不良達は私に向かって殴りかかってくる
こうなれば仕方ない
柔道二段の腕前、お見せしましょう
『....うりゃあっ!!!』
バァン!!!と派手な音がその場にまた響き渡る
『ふう...大丈夫???』
目の前には、伸びている不良達がだらしなく倒れている
「あ、ありがとうございます....!!」
男の子は涙目になりながら私にぺこぺこと頭を下げた
『いいよいいよ♪気をつけてね?あーゆー汚い奴らはいっぱいいるんだから!』
「あ、は、はいっ!!」
微笑みながら私がそう言うと、男の子は顔を真っ赤にしながら行こうとした
『あ、そーそー。この事は他言無用で』
口元に人差し指を当てながら、私はそう言った