♡BI・YA・KU♡
「俺――――」
「いや。聞きたくないっ」
「舞衣?」
「ヤダ。颯太の口から、私以外の女の人の名前聞きたくない」
「え?」
私は、両耳を塞いで目もギュッと閉じて頭を抱えた。
すると、スッと隣にいた颯太が動いた気配がした。
あ・・・私、颯太に呆られたかも。
でも、聞きたくないんだから仕方がない。
ふっと、自分の耳を塞いでいた手に温かいものが重なって
ゆっくりと耳から外させた。
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