♡BI・YA・KU♡


「舞衣。いい匂い。」

「やだ、颯太。くすぐったい。」

「俺、舞衣の匂い大好き。」



深呼吸するみたいに、鼻で思いっきり息を吸う彼。
流れていた涙はすっかり乾いて、そのくすぐったさに肩を窄める



「舞衣。」

「ん?」

「このまま、舞衣を連れて帰ってもいい?」

「え、それって・・・」

「最初は、抱きしめるだけって思ってたんだ。けど、舞衣の匂い嗅いたら、舞衣が欲しくなった。」

「・・・うん、いいよ。」

「帰ったら、髪も乾かしてあげるね。」



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