♡BI・YA・KU♡
その後の言葉は、聞こえなかった。
予鈴がなったのもそうだけど、それ以上聞きたくないって
心のどこかで思っていたのかもしれない。
颯太たちに見つからないように
壁に隠れながら、その場を足早に去った。
そしてその頃から、今まで以上に颯太の行動に敏感になっていった。
颯太の好きな子は誰なんだろう。
視線の先に、その子が居るんじゃないかとか。
気になって気になって、仕方がなかった。
自分の気持ちにも気づかないままに。