いちごパンツのポートレート
そして迎えた土曜日の夜…
用意したオードブル等の軽食を持って店の奥から現れた優子に新郎の友人たちが色めき立つ
「このBarに何度も来てるけど…こんな可愛い子居たっけ?」なんて声が聞こえてくる
結婚式といえば妙齢の人たちの集まりで新婦の友人たちは美しく着飾り
この二次会に掛ける意気込みの凄さは呑気な優子でもひしひしと感じる…
料理を持って現れた優子にあからさまな敵意の表情を向ける人まで居るのだから困ってしまう
それとは逆にお酒も入り気の大きくなった新郎の友人たちはお客を無下に出来ない状況を良い事に優子に執拗に絡んでくる。
「ねぇー今度一緒に飲みに行かない?連絡先教えて欲しいんだけど…」とジリジリと迫ってくる
(あぁーどうしよう…)
誰かに助けを求めたくても皆忙しそうにしていて気付いてくれない
酔っぱらって必要以上に体を近付けてくる男性に困惑していると
「おい…武藤いい加減にしないとおまえ店からつまみ出すからな!」そう言って、絡んできた酔っぱらいを私から遠ざけて助けてくれた男性
「友人が失礼しました…もうご迷惑を掛けないようにしますので、許して貰えますか?」と深々と頭を下げてくれた。