いちごパンツのポートレート
「あのさぁー学
あんたモテるのに何で彼女つくらない訳?
もうそろそろ私を…
下僕生活から解放してあげようとか思わない?」
このセリフ何万回言ったか分からない。
それこそ耳にタコが出来るんじゃないかって思うほど学に言っている。
「……何かあったのか?」
噛み合わない返事も毎度のことで呆れながら返事をする。
「総務の毒々しい美人に睨み付けられながら……
あんた学君とどんな関係?って言われたの
マジで久しぶりに身の危険を感じたわ」ケラケラ笑って答えたら
「で……何て言ったんだよ!」
「えっーと……
学は家が近所の幼馴染で幼稚園から大学まで一緒の同級生
そして彼の下僕ですって答えたけど」
私の返事が気に入らなかったのか?
苦虫を噛み潰したような表情でこちらを睨んでいる。
「なっ何よ。ホントの事じゃない。
下僕生活だけでも大変なのに……
こっちは身に覚えのないことで嫌がらせされて困ってるんだから
あんたが何とかしなさいよ。フン」
「もう直ぐ25歳になる女が鼻息荒く『フン』とかマジ……ウケる」
はぁ?あんなに不機嫌だったくせに……
もうゲラゲラ笑いだしてホント意味わかんない。