いちごパンツのポートレート
「実は立花さんに若手のデザイナーを紹介してもらうつもりで相談したら
小原君の名前があがってね、連絡するつもりでした。
その日、息子の部屋でポスターを見て立花さんには悪かったけど…
そのポスターのデザイナーに依頼しようと決めました。
妻が名刺を持っていると言うので見せて貰ったら小原蓮の名刺だから驚いてね…
勝手に運命を感じてしまった訳です。
息子はセンスがイイ…もちろん小原君のデザインがイイから…」と親ばか発言の黒田社長は照れ臭そうに苦笑。
「妻と息子が立ち寄った展示会のデザインコンペの大賞も3位入賞作品も小原君の作品らしいね?
社長に聞きました。」そう黒田社長に言われて口が軽いうちの社長を思わず睨み付ける。
「妻からも大賞作品よりも3位の作品に人は集まっていたと聞いています。
嫉妬が作品選考に影響を及ぼすようでは、うちの大事な商品はやはり任せられないと思い
大江さんとの契約は打ち切りました。
世代交代の波が来ていたのかも知れませんね」と淡々と話す黒田社長