いちごパンツのポートレート
【持参金】

小学校3年生の私に持参金の意味を教えてくれたのも学だった。

雑誌の付録で付いていた『世界の怖い話』を集めた小冊子

話の中のひとつにインドであった怖い話が出てくる。

その話に『持参金』という言葉が出てくるが私はその意味を知らなかった。

持参金の少なかった花嫁が嫁ぎ先で虐めに合い油鍋に入った熱い油を姑に掛けられ大けがをしたという残酷な内容だった記憶がある。

『持参金』の意味を知らなかった私に同じ年の学が分かり易く教えてくれた。

『持参金』は結婚する時に花嫁が嫁ぎ先に持っていくお金のこと、国によっては家畜だったり、絹などの反物だったりの物を持参するらしいという事。

それが相場より少なくて花嫁が悲惨な目にあったらしいと……

物知りな学に感心していたらまたもや忘れられない言葉を浴びせ掛けられた。


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