いちごパンツのポートレート


あれから約20年後の現在……


【当時5歳】

まだ幼稚園児だった頃の私は、

今で言うところの逆ハーレム状態で近所のお兄ちゃんたち6人に

周囲を華やかに囲まれた、ど真ん中の位置で無邪気な満面の笑みをこちらに向けている。


顔の造作の云々(うんぬん)はこの際置いといて……

今では絶対に出来ない満面の笑顔は、

自分で言うのもどうかと思うが正直とてもカワイイ。


当時お気に入りだったブラウス着た私は……

奥二重で笑うと下がり気味になる目元に

長いまつ毛は自然にくるんとカールしている。

小さな鼻に思いきり口角が上がった唇からは白い前歯が覗き

右頬には微かにエクボが見える。


「あぁ……

何でなんだろう? 

笑顔は完璧なのに……

アルバムにも入れられない」


その訳とは……


母が片手で掴んでブンブンと振っていたスカート。

私はブラウスの下にはいちご柄のパンツしか穿いていなかったから……




『小原舞衣……一生の不覚』





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