いちごパンツのポートレート
勢い良く頭を下げ過ぎてテーブルに額を打ち付けるマヌケな私を嘲笑うように
”ゴン”と鈍く大きな音が上がる。
「あっ痛ったたた……」
額を擦りながら何気に落ち込む私を余所に
「ハハハ。舞衣、大丈夫か?
額真っ赤だけど……
相変わらず笑わせてくれるよなぁー痣になるかな?」
大笑いしながらも学は額に大きな掌を当ててくれる。
『本当に心配してくれてるの?』
今一つ誠意が伝わらない学の言葉にムッとしつつも社長夫婦を盗み見る。
嫁の失態に声を押し殺し、肩を震わせながら笑っている未来の舅と姑。
先程までの重く緊張した雰囲気は一瞬で和んだようだから……
良しとしておきます。