いちごパンツのポートレート

堂々と挨拶をした学の隣で私まで誇らしい気持ちになり、

真っ直ぐ正面を見据えたら……

会場の後方。

目に飛び込んで来たのは……

総務課女子社員たちの射る様なキツイ眼差し。

ひと際強烈な視線を向けるのは例の毒々しい美人社員。

『うわぁー怖っ!

私のこと嘘つきだと思ってるんだろうなぁ~

一週間前までは本当に唯の幼馴染だったんですよー』

心の中で言い訳してみる。

が……虚しい……

『退職の日まで無事に日々を過ごせるように大人しくしていよう』

そしてこの際”虎の威”でも何でも借りて

”自分の身を守ろう”と固く心に誓った……










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