いちごパンツのポートレート

もうすぐ式場内のチャペルで結婚式が始まる

気を利かせた陽ちゃんが控室を出て学と二人っきりになった…

その時、学が思いも寄らない言葉を口にして驚かされる


「…舞衣…ごめん

酔った舞衣を騙して婚姻届にサインさせた…

プロポーズの言葉も言ってない…

急いで何もかも勝手に決めた…

舞衣からしたら、この結婚は不本意だよな…」


憂いがちな瞳を伏せて学が呟く


「騙し討ちしてでも舞衣と結婚したかったんだ…

でもやり方が間違ってた…

これから残りの人生を共に歩むのに

俺も正直に自分をさらけ出さないとな…」


そう言って今までに見せたことのない真剣な表情で言葉を紡ぐ


「20年間舞衣のことが好きでした…

残りの人生は舞衣を愛していきます

一緒に幸せになろう

…だから俺と結婚してください」


「…学、プロポーズしてくれてありがとう…

うふふっ

結婚してくださいって…

もう入籍済んでるよー」


嬉し過ぎて…

涙と一緒に笑いが出た


「…あぁ、だな

もう泣くな!化粧崩れてブスになるぞ!」

うっ!…

感動したのにやっぱり学だ!

そう易々と甘々になってはくれないみたいだね?