いちごパンツのポートレート
小原家の余興が終わり会場内は割れんばかりの拍手喝采
お互いの健闘を称えあった小原家メンバーは余興衣装のまま席につく。
(えっ?落とされた照明はそのままなの……)
そう思っていたら舞台の方に今度はスクリーンが下りてきた。
懐かしい音楽と共に私と学の写真がスクリーンに映し出される
本来なら新郎と新婦の写真が年を追って交互に映し出されるはずが、
私たちはどの年も、どの年もずっーと同じフレーム内に二人の姿があって
一緒に成長して来たことを改めて実感した。
段々と笑えなくなっている私の写真を見るのは苦痛でもあったけど……
(あれ?こんな写真があったなんて私……知らない)
それは撮影の為に集合している家族からワザと離れた私が、
ふざけ合う兄弟のやり取りを見て大口開けてバカ笑いしている写真
写されていることを全く意識していない本当の素顔。
(私、こんな顔して笑ってるんだーでも誰が撮ったんだろう?)
そう思いながらスクリーンを見つめていたら……
中井のおじさまに指導を受けながら何かを撮影するため
カメラを構える学の姿が映る。
その後も集合写真で笑えずにいるブス顔の私と
同日にカメラ目線では無いけれど笑顔の私がそこに居た。