いちごパンツのポートレート
何も知らない学は私の隣でのんびり座っている。
「学……どうして?」
真っ青になりながら学の目の前に携帯を押し付けメールを読ませる。
「あぁーーこのこと?」
悪びれもせず自分の携帯の待ち受けを私に見せる
それは『いちごパンツ』の写真。
「言っとくけど…
『社内報に投稿しろ!』って言ったのは舞衣だからな」
言った……
確かに言った……
大晦日にホテルで…
学に解放して欲しくて……
うち社員数……
何人だっけ?
全社員にパンツ姿を晒すとかありえないから
「舞衣そろそろ時間だから行くぞ」
「嫌だーーー今すぐ寿退社するーーーーー」
我を忘れて叫ぶ私を抱きかかえ出発ゲートに学が向かう。
企画経営室 西園寺学
『この笑顔といちごパンツに惚れました』
(おわり)