短編集
流れ出した赤黒い液体が、フローリングの床を染め上げていく。

頭に溜まった血が、体中に流れ出し、頭がゆっくりと冷めていく。

一瞬前まで彼女だった物体からは、自己主張するかのように一本のナイフが生えていた。

その赤黒い物体に俺は吐き捨てるように告げる。

「最高に気持ち良かったぜ」

狂人の告白を聞きながら、彼女の意識は薄れていったー
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