短編集
ふと気付くと、雪は止んでいた。

そのまま通学路を進んで行くと、子供が二人で何か話しているようだ。

どこかで見た事がある顔だが、どうも思い出せない。

ランドセルを背負った少年と少女が向かい合っている。

何となく僕は、邪魔をしたくないと思って近くの桜の木の陰に隠れた。

会話が聞こえて来る。

「引っ越ししても、私の事忘れないでね」
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