短編集
「話があるの」

真剣な表情でそう言った彼女から続けて紡がれた言葉は、僕の思考を数瞬停止させるには充分すぎた。

「私、和哉君が好きなの」

知ってるよ。

ずっと前から。

だから聞かなかったんだ。

聞けなかったんだ。

「明日の朝、告白しようと思うんだ」
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