短編集
自分は今、どんな表情をしているのだろうか。

少しでも笑顔を繕えているのだろうか。

幼なじみとして、どんな言葉をかければいいのだろうか。

沈黙の重さに耐えかね、なんとか回転しない頭から言葉を絞り出した。

「頑張れよ」

微笑んだ君の笑顔は、やっぱりアイツに見せるものとは異なっていた。
< 24 / 30 >

この作品をシェア

pagetop