私、嘘告されたらしいです
第1章
成り行きで付き合いました
「…と、いう訳なんです。」
さっきのことを全て話すと朱里とさやかは、互いに顔を見合わせた。
「うっそ…ありえない!」
「さっきのって、宮本でしょ?!え、まじ?」
さやかの言葉に一瞬、ん?となる。
「宮本って、さっきの人?」
するとさやかは、きょとんとして、笑い出した。
「あははははっ、えっ、付き合ったのに知らなかったの~?」
「うん、成り行きだからね」
そんな会話を聞きながら、朱里がため息をついた。
「加奈の将来が心配だわ」
「そういえば、なんでその人さやかが知ってんの?」
うちのクラスではないし、あんま見かけないし。
「あー、同じ中学だったから。それに一時期、宮本が咲原さん好きだって話も流れたからねー」
なるほど
咲原さんといえば、可愛くて優しくてと、全て揃った女の子だ。
私とは正反対だわ。
「まあ、なんか、嫌な予感するけど…。あ、今日駅前行かない?」
「行く行く!加奈は?」
さやかの言葉に、朱里は、手をビシッとあげて、私に尋ねた。
…駅前か。確かノートなかったや
「うん、行く」
「え、宮本いいの?」
「約束してないから平気」