桜が咲いたよ。
「..うっわぁ、あたし何やってんだろ..」
急に恥ずかしくなった
自分でも寝ているからといってあんな大胆なこと..
ハルキの彼女さんごめんなさい
今だけはあたしのハルキを返してください
「ハルキ..あたしね、ハルキがこの木を綺麗って言うと喜んでくれるのが
すっごく好きだったの..だから春が好きになったんだよ..
馬鹿でしょあたし..ハルキのためなら何だってできる気がするの..」
目の前にあるハルキの寝顔がだんだん滲んで見えて
「ハルキはあたしのこと、嫌いになっちゃった....??」
涙が溢れて止まらなくなった..
「あたしっ..ずっとハルキが好きなんだよ..
お願い嫌いにならないで..」
ハルキが起きてしまうかも知れない、
そんな気がしてあたしは泣きながらその場を走り去った
..ハルキが起きてただなんて知りもしないで....
「好きとか..起きてるときに言えよな..
くっそ.......風花ごめんな.....」
すれ違いの音に..あたしたちは未だ気付かない..