あおぞら
出逢い
強すぎるくらいの日差し
の中、うっとおしいくら
いに鳴り響く目覚ましの
音───。
「んんんぅぅ~」
目覚ましがけたたましく
鳴り始めてから2分後、
ようやくかすみは目を覚
ました。
浅木かすみ。高校2年。
もうすぐ17歳になるとい
うのに、彼氏ができたの
はまだ一度だけ。
でも、今はそれどころじ
ゃない。美容師という夢
を叶えるために、バイト
に必死。
「かすみ~起きてるの~?」
一階から近所迷惑なくら
い大きい声でかすみを呼
んでいるのは、母の由紀
子。
「起きてるよー!!」
私も負けじと大きい声で
返事を返す。