泣虫女 と 毒舌男
みかんのこの言葉を聞いていた水上は、私を見下すように小さく笑った。
その姿に少しだけイラッとしたものの、触れないでおいた。
「でもさっきの発言でわかったよ。
蜜菜、恋した男のこと、考えてたんだね~」
冷やかし入りでみかんに言われると、当の本人は呑気に弁当箱をしまっていた。
「へぇ~
蜜菜ちゃんってそんなことするんだ~。
何だか意外だな~」
横から槌田くんが意見する。
「も、もう・・・
二人してやめてよ~」
私は二人の振る舞いに困る。
水上に関しては触れないことにしている。
「さぁ!! 片付け終わったんだから、そろそろ教室に戻ろう!!」
みかんの様子を伺って、私は提案した。