泣虫女 と 毒舌男
さっきの時間はみかんとあんな楽しい時間を過ごしていたのに….
現在、放課後。そして私は今下校中。
隣には気怠そうにする、水上君の姿がある。
敢えて私は相手に話しかけようとはしない。
「あ~重い。
おい、そこのアホ助。俺の荷物持て」
やっと口を開いたかと思えば、この言葉。
「ヤダよ。
自分のことくらい、自分でしなさいよ」
こっちだって重いんだから。
「は?お前、また俺に逆らう気か?
いい度胸してんな~」
『度胸』。水上君から何回聞いたか、この単語。
「大体、水上君のカバン、そんなに中身入ってないでしょ。
明らかに私のカバンよりしぼんでる。