泣虫女 と 毒舌男
「や、やめてよ」
「は?何で?
だって蜜奈、泣かされたんでしょ?」
「私が勝手に泣いただけなの!
それに私はアイツに泣かれたってこと、知られたくない。
だからお願い。アイツになにもしないで」
「…わかったよ」
弁当のふたを閉じてるミカンは、私の訴えで渋々了承した。
何であの時点で泣いちゃったんだろう。
前から目標立ててたことなんだから、もうちょっと我慢すればよかったのに。
何であいつの前だけ必死に堪えたんだろう。
その後も堪えるべきだったのに。
「よし!じゃあ今から達成出来なかった目標を改善する!!」
弁当をしまい、私はベンチに腰を下ろしていたが、立ち上がった。
「お、何にすんの?」