泣虫女 と 毒舌男
私はファイルに貼られているラベルと格闘しながら、相手を挑発するように言う.
それにしてもラベルに書かれている字、漢字が多すぎる.
頭がパンクしそうだ。
「あ~.見つかったよ.
相変わらずクソないたずらしてたよ」
クソないたずらというのは、おそらく私がコイツをこの資料室に入れさせないようにしたことだ。
どこまで私を貶すのか。
熱心にファイルを探していると、私は水上の手によって反転させられた。
「ちょっと!これじゃあ先生に頼まれたファイル、探せないでしょ」
と言うけれど、水上は動こうとしない。
それどころか私の両肩を掴んだ。
そしてファイルが並んである棚に、ドンッと押した。
水上と棚に挟まれて、動けない….
そしてなぜか水上君は私の顔に、自分の顔を近づける。
「おいクソ女!
俺の頼みは受け入れないのに、先生の頼みは受けるのか?
そこまで腐った女だとは、思わなかった。