泣虫女 と 毒舌男
それと比べたら私の悪口の方がまだマシだと思うけど?」
と言うと、水上は昨日と同じように私を塀に押しつけた。
「おまえ本当生意気だよな。
俺に逆らおうとするって。今にアホ女がしでかしたことを後悔するぞ」
「ふっ。私が後悔なんてするはずが無いじゃない」
いつまでも私をいたぶらせて。
何だよ。
「じゃあ昨日言ったおまえの秘密、バラすぞ」
やっぱり。コイツ何もわかってない。
それに昨日、あれだけ私が必死に悲しみを乗り越えようとしてたのも。
また一気に涙が浮かんできた。
そして少しずつ、頬を伝った。
だけど…水上が優しく涙を拭った。
それから、昨日とは違う優しいキスを私にした。