泣虫女 と 毒舌男

この優しいキスに私の心は乱れていった。




こんな風にされるのは、初めてだったから。




そしてちょっつすると、水上は顔を離した。




「まだ欲しいか?」



なんて言う。




どうしたの、この人。




今までと全然態度が違うじゃん。




そんな感じで関わられると、気持ちが変わっちゃうじゃん。




なんて考えてると、自然と顔が下に向いた。




それに気づいたのは…水上が私を優しく包み込んでくれた時。





「どうしたの?」




普段と違う水上にこっちが心配になる。




「黙ってろ」





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