泣虫女 と 毒舌男
ヤツからの頼み事を済ませると、みかちゃんに聞いた。
「ねぇ、さっき私に話しかけた人知ってる?」
…とは言っても、みかちゃんは私とあの人が話している場面にいなかったから、知る由もない.
「あ、ゴメン。
みかちゃんは教室にいたから、知らないよね」
「何言ってるの。
ちゃんと見たよ.
ッてか、蜜奈は本当にあの人が誰か知らないの?」
「え、みかちゃんは知ってるの?!」
まさか教室にいたみかちゃんが、廊下にいた私達を見てたなんて…驚きだ。
それに何であの背が高いだけの男の名前を知っているのか、不思議だ。
だって1年生の時も、クラス違ったし。
今も違うし。
「当たり前でしょ!
水上 嘉寿。