泣虫女 と 毒舌男
水上はここでは静かにしないといけないことがわかってる。
だからさっきよりも小さな声で私に話している。
うん、周りに迷惑をかけないからいいと思うよ?
でも私の耳元で囁きながら喋ること無いじゃん!!
こんな私でも、さすがに恥ずかしいよ。
「おい、聞いてんのかよ?」
「あっ!!はい、聞いてます」
「ったく。 ホントかよ。
じゃあ静かに問題解いてろ。
もしかしておまえ・・・解けねぇんじゃねぇの?」
ギクッ…
何でコイツ、読書してたくせに私が説けないこと知ってるの?
いや、適当に言っただけだ。
私を動揺させるために言ったセリフだ。
「そんなわけないじゃん。
だってこの問題の解くために使う公式は…」