泣虫女 と 毒舌男
私に何も言わずに、この場から立ち去ろうとしている。
そりゃそうだよね。
知らないと人と何かしようとは思わないよね。
でも私は・・・もっと一緒にいたいと思う。
もう二度と会えないかもしれない気がするから。
だって運命なんて、そんなもんでしょ?
彼の姿が見えなくなって、数分・・・
これ以上この場に留まってはいけないと思い、私は身を引くことにした。
「中学生?」
すると後ろから声がした。
彼の声だ。
「あ、いえ・・・
高校生です・・・」