10年後、あなたの隣に誰がいますか?
 いつものように部屋に来た佑斗おにいちゃん…
 でも、その顔をちゃんと見ることができない…
 あんなこと言わないでよ…
 好きって言う気持ちが、爆発しちゃうじゃん…
「佑愛、話聞いてる?」
 目の前に、佑斗おにいちゃんの顔があった。
「あ、ごめんなさい…ちょっと疲れてて…」
「熱でもあるのか?」
 佑斗おにいちゃんは、あたしの額に自分の額をくっつけた。
「熱はないな!ここ最近、俺のせいで女子にいろいろされてたんだろ?ごめんな…」
 また、その顔だ…
 おにいちゃんは、わかってやってるの?


「佑斗おにいちゃん、好き…大好き…」

 
 気が付くと、涙が出ていた…
 心に閉じ込めてた言葉も出た…
 何言ってるんだろ…
 バカだな、ちょっと近くにいただけなのに…
 
「佑愛、その言葉信じていいの?」

 佑斗おにいちゃんは、そう言い残し部屋を出て行った。
< 12 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop