10年後、あなたの隣に誰がいますか?
「…はし。おおはし。大橋!」
「きゃー!」
「きゃーじゃないよ、何時だと思ってんの?佑愛ちゃん?」 
 佑愛ちゃん?
 誰?
 寝ぼけたまま、顔を上げると目の前に佑斗おにいちゃんじゃなくて、村岡先生がいた。
「村岡先生…」
「久しぶりだね?まさか、この高校にいるだなんて。これからよろしくね!」
 間近で見ると、かっこよくて意識飛びそう…
「佑愛ちゃん、見つめないでよー。もしかして、惚れちゃった?」
 わざとらしく言ってくる彼に、ドキドキしてしまう…
「いきなりなんだけど、佑愛ちゃん委員長よろしくね?」
 はっ、どうして委員長なんですか?
 先生の言っている意味がよくわかりませんけど…
「佑愛ちゃんは、みんなに推薦されて委員長になったわけ。クラスのトップ的な感じかな?」
 あたしにそんな大役やらせるつもりですか?
 村岡先生、たぶんみんなになんか言ったよね…
 でも、村岡先生と一緒にいれる時間が、増えるかも!
「先生、やります!頑張る!」
 
 あたしが言った後、村岡先生がニヤッと笑っていたことに気づかなかった… 
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