１０年後、あなたの隣に誰がいますか？

【佑斗サイド】
「はじめまして。このクラスの副任になった村岡佑斗です！教科は、数学でこのクラスも担当するから、よろしくお願いします！」
　俺の初めて受け持つクラスで挨拶をしていた。
　周りをよく見渡すと、見慣れた顔が気まずそうに俺のほうを見ていた。
　俺の挨拶が終わると、担任の挨拶になった。
　さっき見つけた見慣れた顔。
　大橋佑愛は、寝ていた。
　授業はないのが、眠くなってもしょうがないだろう…

「今日は、ここまでだ！明日からよろしく!」
　担任のあいさつが終わり、帰ろうと思った瞬間だった。
「あー！」
　挨拶を終えた担任がでかい声を出していた。
「明日までに、委員長を決めないといけないから、村岡先生。よろしく！」
　そう言うと、担任は逃げた。
「と言うことなので、委員長を決めようか！」　
　みんな嫌そうな顔をしている。
　するとその時…
「あたしが……やるよ……」
　1人の女子の声がした。
　声がした方を見ると、佑愛ちゃんだった。
　しかし、みんなは寝ているのに気付かなかったのか、気づいてない振りをしているのかわからないが、足早に帰って行った。
「相変わらず、振りまわれそうだな…」
　俺は、そうつぶやき彼女に近づいた…