虹色の流星
 屋上で、謎の男の子と会って、1週間が経った。
 あたしは、健を失った悲しみから抜けられず、また学校の屋上に足を進めていた。
 
 今日は、いないでしょ…
 このまえいたあの謎の男の子に、邪魔されるわけにはいかなかった。
 早く、健のもとへ行きたい…
 早く、早く空へ…

「あ、また来たんだー。こんにちは!」
 あ、またいた。
 でも、こんな奴に構ってられない…
 健が待ってるあの世界へ…
「ねぇ、ここで死のうとしてるなら、いいこと教えてあげる」
「あんたの話なんて聞かないわよ!」
「おぉー、怖!実はね、この階数じゃ、飛び降りても死なないから。ひどくて、万年植物状態ぐらいかな?」
 え、嘘じゃん。
 あたしは、どうしたらいいの?
 
「あ、今どうしようって考えてるでしょ?簡単だよ、生きればいいんだ」
「え、あたしは死ぬためにここに来てるんだよ!?なのに、なんで生きなきゃいけないの!?」
 また、男の子を残して、屋上を後にした…
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