神の子供なんだからっ。
「さっ、帰るぞ。」
「え……?」
「杏ちゃんだっけ?」
「はい。」
「優梨の荷物、門まで持ってきてくれるかな?」
「分かりました。」
「え、どうするの?」
「正門のところには車が来てるから、
俺がそこまで連れていく。」
そういった隼永くんは、私をお姫様抱っこした。
「ちょっと、離して。」
「いいの?手、離したら落ちちゃうよ?」
「それは……だめ。」
「じゃあ大人しくしてろ。」
「うぅ……はい。」
私は隼永くんの首に手をまわす。
落ちたら困るもん。