泣きたい夜に
(1)別れ、のち、出逢い
「荷物、忘れてたものがあったら
着払いで送ってくれたらいいから…」
「元気でな」
「守こそ。じゃあ」
たった今、ひとつの恋が終わった。
高校2年、17歳の夏から22の冬までの5年半年
一緒に過ごしてきた彼氏の守との別れは、
喧嘩別れでもなく浮気でもなく
どちらかが冷めたとかでもなく本当に自然な流れだった。
自分でも不思議なくらい自然だった。
結婚を見据えていた私と
仕事を始めたばかりで忙しかった守。
未来の見えない2人はこうなることが
必然で、ある意味運命だったのかもしれない。
5年も一緒にいた相手が離れるとなると、
それは愛でもなく恋でもなく
日常が変わるという胸騒ぎに近い何か。
もう私は恋が出来ないんじゃないか…そう思えた。
着払いで送ってくれたらいいから…」
「元気でな」
「守こそ。じゃあ」
たった今、ひとつの恋が終わった。
高校2年、17歳の夏から22の冬までの5年半年
一緒に過ごしてきた彼氏の守との別れは、
喧嘩別れでもなく浮気でもなく
どちらかが冷めたとかでもなく本当に自然な流れだった。
自分でも不思議なくらい自然だった。
結婚を見据えていた私と
仕事を始めたばかりで忙しかった守。
未来の見えない2人はこうなることが
必然で、ある意味運命だったのかもしれない。
5年も一緒にいた相手が離れるとなると、
それは愛でもなく恋でもなく
日常が変わるという胸騒ぎに近い何か。
もう私は恋が出来ないんじゃないか…そう思えた。