ダメ男依存症候群 EXTRA
「なあ、ナツ。あと、どこがきゅーんってなんの?」
俺は更にイジワルを言う。ていうか、誘導尋問。
「えー? 旬なら分かるでしょ?」
ナツは恥ずかしそうに笑いながら俺に言う。
「えー? 分かんないよー」
まあ、俺の中ではいくつかに絞られてるけど。
「な。教えて?」
「えー……ヤダ。恥ずかしい」
ナツは両手で顔を覆う。
ちょっとしたイジワルのつもりだったけど……そうまで恥ずかしがられるとすっげー気になるじゃねえか。
「教えてよ。ほら、ちっちゃい声でいいから」
そう言って俺はナツに左耳を近づける。
今の俺の頭の中には、エロいワードでいっぱいだ。
「えー。もうー」
ナツはおずおずと、俺の耳に手を添えて、内緒話をする姿勢になる。
さあ、ナツ。一体何を言うんだ。そのセクシーな声で。
「……やっぱ嫌! 恥ずかしいー!」
ナツはぱっと俺の耳から離れて、また両手で顔を覆ってぶんぶんと顔を左右に振る。
チッ。あと少しだったのに。
「旬ー。言わないとダメ?」
両手の薬指と小指の間から、潤んだ目を覗かせて、ナツが俺を見つめている。
……それは反則だって、チクショー。
「……じゃあ、いいよ。俺が調べるから」
俺は、爆発寸前のものを抱えながら、唇でナツの唇を塞いだ。
「ん……」
ナツの唇から声が漏れる。
酒の匂いがする。ナツと初めて会って、ホテルに行った時のことを思い出した。
確かあの時も、こんな風だった。こんな風にナツは熱くて……
俺の口の中に、柔らかく、温かいものが入ってくる。
ナツの舌だった。
あの時と同じように、ナツの舌が積極的に俺の口内をかき回す。
あの時は、圧倒されて応えるので精一杯だったけど、今日は、俺もナツ以上のことをして返してやる。
「んんっ……」
うっすら目をあけてナツの表情を見ると、少し苦しそうに眉間に皺を寄せていた。
セクシーすぎますって、その表情。
もう我慢できません。