ダメ男依存症候群 EXTRA
俺はナツを床に倒した。
すぐそこにベッドはあるけど、そこに移動するのももどかしい。
キスをしたまま、俺はナツの服の裾から手を入れた。
「ん……やっ……」
ナツが急に顔を背けて体を捩った。
それは、明らかに拒否の反応……
えっ……? 何? ここまできて拒否?
そんなっ……俺の覚めやらぬ興奮はどうしたらいいんだ!
「お風呂……」
ナツは目を潤ませて言った。
「え?」
「お風呂、入ってないから……」
何かもう、本当に泣いてしまいそうな顔をしている。
「え……俺はそんなの気にしないよ?」
本当にもう、今日はこのままナツを頂きたいんですけど……
「いや……お風呂」
何でナツは酔ってるのにそんなこと気にしてるんだろう。
今までだって、勢いでシャワーとか浴びる前にヤッちゃったりしてんのに。
「……わかった。じゃあ、先にお風呂入ろうな」
結局ナツには敵わない俺。
頭を撫でると、ナツはホッとした表情になる。
いちいちせこいなあ、ナツは。勿論いい意味だけど。
「あ、じゃあ一緒に入ろうか」
ほんのちょっとイジワルを言ってみる。
あわよくばって下心はありありなのはおいといて。
「……やだ。旬、エッチなことするでしょ」
ナツがポッとほっぺたを赤くした。
はい。勿論します。でも……
「ナツも好きなんでしょ?」
やっぱりイジワルしたくなる。
「えー……嫌いじゃないけど……でも」
「でも?」
「……恥ずかしすぎて溶けちゃいそう」
ナツが更に顔を赤くして、ぎゅっと目を瞑った。
「…………うん。わかったよ。じゃあ、別々に入ろっか。俺、先に入ってくるな」
俺はそっとナツから体を離した。
「うん……早く出てきてね」
ナツがじっと俺を見つめる。
「了解」
俺は一人、脱衣所へと行った。