ダメ男依存症候群 EXTRA


 ナツは『恥ずかしすぎて溶けちゃいそう』って言ったけどさ。


 俺は興奮しすぎて色んなとこ爆発しそうなんですけど……


 いや、俺敵にはあのまま勢いで襲っちゃってもよかったんだけどさ。本能のままに。


 だけどさ、何か怖かったし。本能のまま動いたら、本当にめちゃくちゃにしちゃいそうだったから。


 それに……

 なんか、俺の方が食われそう。そんな気がしてならない。


 たまに思うんだけど。

 一見、俺がナツに攻めてるようでありながら、本当はナツの思惑通りに動かされてるだけなんじゃないかって。

 いわば、ナツの手のひらの上でコロコロ転がされてるっつうか……


 まあ、これも妄想だけどさ。


 でも、いまいち分からないんだよな。ナツの性癖というか、そっち方面の性格というか。


 酒乱っつーか、酔うと大胆になるってのは分かるんだけど。


 俺は、服を抜いて素っ裸になる。


 何にせよ、今夜は激しい夜になるだろう。


 ……そうなることを願って。


 よし! 気合入れるぞ!


 下半身の分身を見て、俺は拳を握り、風呂に入った。




 数十分でざっとシャワーを浴びて(それでも念入りに洗ったけど)俺は風呂場を出た。

 もう気持ちが焦るばっかりで、早く乾くように全身を痛いくらいにタオルで擦った。髪も、ドライヤーなんかで乾かすのがめんどくさくてタオルで拭いて、生乾き状態。

 服はもう着なくてもいいかと思って、腰にバスタオルだけ巻いてリビングへと向かった。


 これからナツを襲います。


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