chu to him
「…営業部だよね?」

既婚者の上司も、同期の男性も
営業部だから…覚えてしまった。

「はい。俺…、新人賞狙って…
同期の誰よりも早く役職者になる
…って、自己紹介しました。」

こんな言葉が似合う彼には、
私はどう映るんだろう…。

…私には眩しすぎる。

「だったら、営業部の先輩と
ランチ行った方がいい思うよ?」

「…わかりました。…じゃぁ、
今夜、コーヒー一緒に飲みませんか?」

私は思わず笑ってしまった。
眩しい彼がかわいく思えて、
つい、YESの返事を言ってしまう。

「おいしいコーヒー屋サンならいいよ。」

私はまたPCに目をやって
仕事を続けることにした。

彼の姿を観なくても、その後、
ニコニコした笑顔で、営業部の先輩に
ランチ連れてってくださいよ等と
言っているのが分かってしまう。

かわいいから、可愛がられるのが
想像ついてしまって…
またクスッと笑ってしまった。

やっぱり、少し嫌な予感がする。
なんとなく…、なんとなく。
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