お前、気に入った*


「いや…この間


 ケータイのカバー交換したじゃん?」


確かに、同じ種類の機種だったから


カバーを交換してみたことがあった


「そのとき、間違えて椿の電話開いたら


 いっつも電話してたくせに、


 履歴には涼花ってやつとか


 慎とか俺とかしかなかったから…


 履歴消さないといけないのか…とか」


冷静なその櫻乃の目は


私に探りを入れている目で


どこか確信づいていた目をしていた


素直に言う?『血を吐いた』って…?

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