お前、気に入った*


叩かれた手を擦りながら、


私は、マンションを出た


まさか、気づいてなんかなかったよ


私が泣いていたことを


櫻乃が知っていたなんて………


ーーーーーーーー…………


「…今、なんて……………?」


「だから、


 良くなっていってるのよ。


 手術さえしたら、完璧だわ」


百々ちゃんの言葉に、涙が出た………


「手術…手術受ける…!!!!」


私は、櫻乃に全てを話そうと思いながら


笑顔で帰った


ーーーーーーーー…………


「……そうか……よかった」


そう言った櫻乃の顔は、


なんとも言えない複雑そうな顔をしてた


だから、私は今までのことも話した


会社なんてしていないことを…


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