お前、気に入った*



静かに向こうの音声を聞く



「なんですか、私忙し…」


椿みたいな声がした




「椿ちゃん?さっきの…



 どういうこと…………?」


七未って奴の声で椿だと確信する




「あなた達には、もう関係ないよ」


冷たい椿の声



「克真ってやつとは……」




「理くん。



 私、親友守ったの。あのとき。




 親友守ったことも、浮気に入るのかな?


 その親友の恋路の相談にのってるのに




 …あれは、浮気だったのかな…………?」



その言葉に、目の前が真っ白になった


あのとき、肯定も、否定もしなかった椿


…でも本当はそんなんじゃなかったのか…


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