お前、気に入った*


泣き終わって気がつく


4時間目の終わりのチャイムが鳴った


「ごめんみんなっ…」


「私はひさしくサボれたからいいよ。


 残りの奴らはいっつもサボってるし


 いいんじゃない?」


「まぁな」


よかった………… 


「それじゃ、私教室帰るね」


そう言って動こうとしても、動けない…


櫻乃くんに腕を掴まれているから


「櫻乃くん……?」


「はぁ、見てて苛々するわね


 仕方ないからお弁当持ってきてあげる」


「俺も取りに行ってやるよ」


そう言って、他の三人は出て行った


「椿…抱え込むなよ?


 何があっても、俺は椿の味方だ。


 お前の過去、俺も背負ってやる。」


櫻乃くんは、私の欲しい言葉をくれた…


「ありがと」


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