rainyday
あれから四時間くらいたった。
美容室から出てきた私の髪は、真っ黒から、明るい金に変わっていた。
とりあえず、お昼にしよう。
そう思った時、

『あれ、佐倉結愛じゃね?』

そんな声が聞こえた。
びっくりして辺りを見回すと、こちらに向かって走ってくる男女のかげが。

……誰?

めんどくさい絡みは避けたいが、私の名前を知ってるとなると、それが出来ない。

「おーい」
「……」
「あれ?佐倉だよな?」
「佐倉さん……なわけないよ。あの子真面目っ子じゃん!」
「何故私の名前を……?」
『え!佐倉(さん)なのっ?!』
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