冷たい彼に恋をします
ひとまず家の近くの公園のブランコに乗って、さっきのことを話す。
「……ということなの。ちょっと冷たくない?」
「それはいつものことだろ。てか他に好きなやつ作れば?」
軽いノリで言ってのける奏多。
「やだっ、結城くんが好きなの」
結城くんは学校では冷たいけど、あたしは見たんだから。
保育園の子供に優しく笑い掛けてるとこを。
その時初めて結城くんの笑顔を見てから、ドキドキが止まらない。
結城くんは学校では冷たいけど、子供には優しい人なんだ。
「ふ~ん。ま、頑張れば?」
そう言ってブランコから降りて、「帰るぞ」そう言った。
いつの間にか日が沈み掛けていた。