通勤電車に咲く花は
だから、なんだよこれ。

どうしよう。
新聞男に気に入られたか?

電車の時間は変えたくない。遅くすれば電車はもっと混むし、これ以上早い時間の電車に乗ろうとすると、朝4時半には起きなきゃいけない。始発は少ないんだ。
ドア、変えようかな。
でも、そうすると階段遠くなるしなぁ。


で、結局、翌日もいつもの電車でいつもの車両、いつもの場所に座るあたし。
何となく眠れない。普段は帰りに読んでる本を読んでいると、あたしの地元駅から3個目の駅で新聞男が乗ってきて、あたしの前に立った。
「おはようございます。」
嬉しそうに笑うな。
「オハヨウゴザイマス‥」
棒読みでもしょうがないよな。

それ以上話すこともなく、無事駅に到着。
軽く会釈をすれば、やっぱり
「いってらっしゃい。」
「‥イッテキマス。」
なんだかなぁ。
< 5 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop